LOAM/高田馬場
関東ローム煉瓦ファサードによるテナントビル
JR高田馬場駅から東に登った早稲田通り沿いの敷地である。ビルの谷間に間口がわずか5m程度、奥行き20m程度の細長い狭小地に、容積率一杯に10層のオフィスビルを計画している。自ずと塔状比は6を超えるため、構造上は杭の引き抜きに対して、バランスよく柱を配置することが必要になる。道路境界線から5m程度の位置に都市計画道路が規定されており、その範囲は3階以下、高さ10m以下の規制がある。そのため、この周辺のビルは、前面が低層の店舗、背後に中高層のビルと分離したような姿の建物が多い。1塔貸しを目指すディベロッパーの意向もあり、道路側の外装には関東ロームのブロックを積んだルーバー状のスクリーンを上層に行くに従ってスケールを変化させつつ、低層と中高層の一体感を引き出そうとしている。ビルの谷間に聳え立つ土の塔のように寡黙でありながら、親しみある表情をもつ街の塔を目指している。
作品名
LOAM/高田馬場
建築面積
91.69㎡
所在地
東京都新宿区
延床面積
730.78㎡
主要用途
事務所(店舗含む)
最高高さ
32m
規模/構造
S造/10階建て
設計
ASEI建築設計事務所